日本酒豆知識: 2010年1月アーカイブ

年末の忘年会、年始の新年会等でこの時期はお酒を飲む機会が増えますね。

普段はビールやワインをよく飲まれる方も、お正月は家族で日本酒を飲む、という方も多いようです。

 

日本に酒宴が生まれたのは今から1300年ほど前のことで、

中国からの使者をもてなしたことが起源とされています。

当時は「お酒は神様の飲み物だから人間の欲しいままに飲んではいけない」という

思想が根強く、酒宴は貴族の間でしか取り行われませんでした。

当時の酒宴が現在と異なる点は、酒宴の席は教養の場所であったことです。

つまり、当時のお酒は神様に繋がっていると考えられていたことから

公式な酒宴には厳しい作法が伴い、膝を崩すことも許されませんでした。

平安時代における酒宴では、酒宴の後に必ず和歌を詠まなければならないため

高い教養が必要とされ、とても緊張する場だったようです。

お酒を飲みすぎて酔っ払った結果、和歌が詠めなくなることは大変な恥とされました。

 

時がたった現在は、いつどんな時でも色々な種類のお酒が手に入るようになり、

気の合う友人、家族、職場の方々と気軽に楽しくお酒を飲める、とてもいい時代になりました。

ただ、古代の日本人の「お酒の席で大事を起こしてはならない」という意識は

感心するところがあるなぁと思います。