年末の忘年会、年始の新年会等でこの時期はお酒を飲む機会が増えますね。
普段はビールやワインをよく飲まれる方も、お正月は家族で日本酒を飲む、という方も多いようです。
日本に酒宴が生まれたのは今から1300年ほど前のことで、
中国からの使者をもてなしたことが起源とされています。
当時は「お酒は神様の飲み物だから人間の欲しいままに飲んではいけない」という
思想が根強く、酒宴は貴族の間でしか取り行われませんでした。
当時の酒宴が現在と異なる点は、酒宴の席は教養の場所であったことです。
つまり、当時のお酒は神様に繋がっていると考えられていたことから
公式な酒宴には厳しい作法が伴い、膝を崩すことも許されませんでした。
平安時代における酒宴では、酒宴の後に必ず和歌を詠まなければならないため
高い教養が必要とされ、とても緊張する場だったようです。
お酒を飲みすぎて酔っ払った結果、和歌が詠めなくなることは大変な恥とされました。
時がたった現在は、いつどんな時でも色々な種類のお酒が手に入るようになり、
気の合う友人、家族、職場の方々と気軽に楽しくお酒を飲める、とてもいい時代になりました。
ただ、古代の日本人の「お酒の席で大事を起こしてはならない」という意識は
感心するところがあるなぁと思います。